海外赴任者研修

先週はシンガポール出張でした。
某金融機関のシンガポール支店で駐在員向けのマネジメント研修を
3年前から実施しており、その継続版です。

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受講者の皆さんは赴任してから1-2年が経過しており、
その経験からの意見も踏まえた活発な研修となりました。
トピックはこんな感じです。

  • 海外市場における日系企業の課題

  • ダイバーシティの本質的理解

  • ローカル視点の重要性

  • 文化の違いを捉えるフレームワーク

  • コミュニケーション方法の違い

  • 海外で鍛えるべき3つの力

海外赴任前にも研修を行っている企業は多いようですが、
多くは、生活習慣や労務環境の違いなどの解説に留まっているようです。
市場特性の違い、海外における経営課題、ダイバーシティの本質的理解
については赴任前から学んでおき、その後の実務の間に継続的なコーチング
ができればベストなのですが・・・

HBR(Harvard Business Review)の記事によると、
International Assignment(海外赴任者)の30%は、当初の目的を達成できず、
10-20%は想定より早く帰任となってしまうとの調査結果が出ています。
大きな理由として、こんなことが言われています。

“Managers often send people on overseas assignments
who are capable but culturally illiterate.”
「能力は高いが、異なる文化への適合性の問題で失敗する人が多い」

ビジネスにおける異文化理解に関して、
古くはHofstede、最近ではEryn Meyerなど、いくつかの体系的理論があり
研修ではこれらのフレームワークも参考にしながら、議論をしていきます。

これらの理解は、海外赴任前に本国にいる間にも実施しておくことが望まれます。
1日でも立ち止まって基礎のインプットと議論をしておくことが、その後のパフォーマンスの
立ち上がりに好影響を与えるはずです。

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